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仕事が一段落。
勤めてた頃や独立してから山登りみたいなもんでずっと森の中をさまよって歩いていた感じですがその時々でみたものが今になっていろいろと活きてるなあと思います。
一般的には建築家というのはこの道を行き、あそこのベンチでご飯を食べ、山頂できれいな景色を見ましょう!それが一番すごいんですよ!みたいな感じでそれはそれでいいんだろうなあとは思いますがどうもそこまで確固たる世界観があって仕事に取り組んでいるわけではないので、自分の性格には合わず。
ただ、一般の人より建築に対していろいろなことを勉強してきてはいるので、光の入れ方、スケール感、動線、それをプランでまとめる技術、素材や断熱や設備に対しての知識などがあり、たくさん見てきたものや知ってきたことからこれがよいのでは?と提案はできるわけです。
要は強い世界観がこちらにはあるわけではなくて、話しながら脱線しつつ、その人にとっていい家というものはどういうものだろうと考えていくわけですが、何度もやり取りすることでプランも変わっていって、気づいたらものすごいいい家なってたなあという道中楽しかった感が今回あり、手応えを感じたここのところです。
こうした手応えを感じるのは自分の仕事の仕方だと40歳くらいなってからかなあと思っていたので、今そうした感覚があったというのは設計者としては多少は成長を感じてとても清々しい。
まあ、まだ計画中なのでまだ建ってはないんですが、自分の考えだけでは拡がらないことがクライアントと話をすることで拡がっていき、まだ道の途中ですがほんといい景色が見れたということが、嬉しいもんです。
それもこれも、アアルトや北欧の建築のことをなんとなくいいよねえではなく、なにがよいのだろうと考え続けてきたからであって、それなりに真剣に向き合ってきた成果がでたんだなあと思いましたわねえ。