人気ブログランキング | 話題のタグを見る
NEW POST

竹林寺納骨堂

竹林寺納骨堂_f0370091_20164682.jpg

堀部安嗣さん設計の竹林寺納骨堂へ。

竹林寺納骨堂_f0370091_20191551.jpg

お寺もとても静かな空気で満たされている。

竹林寺納骨堂_f0370091_20165089.jpg

高低差のあるアプローチを通って建物へ。

竹林寺納骨堂_f0370091_20165415.jpg

低くおさえられた建物。

竹林寺納骨堂_f0370091_20170197.jpg

アスプルンドの森の火葬場の空気感と同じ。

竹林寺納骨堂_f0370091_20165706.jpg

朝の光が心地よい。

竹林寺納骨堂_f0370091_20170551.jpg

建物内へと誘うディテール。

竹林寺納骨堂_f0370091_20170997.jpg

ちょっとしたことを図面でみきれるのはさすが。

竹林寺納骨堂_f0370091_20171374.jpg

ここのポーチ部分の大きさとか絶妙。

竹林寺納骨堂_f0370091_20171696.jpg

素材感もここではチェーン引き。

竹林寺納骨堂_f0370091_20172041.jpg

中との境目。床の表情が切り替わる。

竹林寺納骨堂_f0370091_20172306.jpg

両サイドは土壁。納骨する場所はこの壁の中。
奥の光った壁がシークエンスをつくる。
少しスロープで下がりながら奥に向かう。

竹林寺納骨堂_f0370091_20172728.jpg

光を蓄えた奥の壁。間接光というとこがとても重要。

竹林寺納骨堂_f0370091_20173046.jpg

スロープでレベルが下がった分、この場所は段であがっている。
気持ちを切り替える部分。ささいなことだけど、できる人は少ない。

竹林寺納骨堂_f0370091_20174173.jpg

光の入ってくる場所。風も入ってくるのが重要。
チェーン引きのポーチで寺の中にまず溜りの居場所をつくり、
暗い廊下を通って静かになった気持ちを一度開放している。
死がとどまり動きのないものとしながら、ここで一度感覚を生に
戻している気がする。その上で次の空間へ。

竹林寺納骨堂_f0370091_20173800.jpg

ちなみに建物は角材でできている。アアルトの天井も美しいけど、
フェイクではないので積み重ねられた思いを感じる。

竹林寺納骨堂_f0370091_20174508.jpg

光の入ってくる場所の奥には水盤の空間。
さきほど開放された気持ちをまたここにて溜める。
おそらく暗い場所の連続だとここに立った時の
気持ちはでないだろうなあ。暗いとこだけだと、
沈んだ気持ちのままこの水盤で開放されるので
少し意味合いが重くなってしまう。

竹林寺納骨堂_f0370091_20175218.jpg

穏やかな水は気持ちを静かにしてくれる。

竹林寺納骨堂_f0370091_20174965.jpg

空間の境目。こうしてみると、光の入ってくる場所は暗い。
明暗は隣り合う関係性にて決まることがよくわかる。

竹林寺納骨堂_f0370091_20175687.jpg

床も表情が変わってるのがほんと効いているなあ。

竹林寺納骨堂_f0370091_20180071.jpg

ちょっとした納まり。

竹林寺納骨堂_f0370091_20180311.jpg

屋根の上に植物が自然と。

竹林寺納骨堂_f0370091_20180704.jpg

外構もシンプルに。

竹林寺納骨堂_f0370091_20181025.jpg

壁の塗りすごいな。

竹林寺納骨堂_f0370091_20181306.jpg

廊下を逆から。スロープなのが分かる。

竹林寺納骨堂_f0370091_20181715.jpg

暗さの感覚も。

竹林寺納骨堂_f0370091_20183635.jpg

細かいとこをいろいろ。
土壁の表情。

竹林寺納骨堂_f0370091_20184053.jpg

柱の足元とか。

竹林寺納骨堂_f0370091_20184480.jpg

浮いている。

竹林寺納骨堂_f0370091_20184744.jpg

梁も少し浮いている。

竹林寺納骨堂_f0370091_20185159.jpg

コンクリートの壁に勾配つけて浮くように見せている。
というよりも水との関係で素材は離した方がよいので。

竹林寺納骨堂_f0370091_20185565.jpg

軒先まわり。隙間のあり方。
こちらは屋根を軽く見せるため。

竹林寺納骨堂_f0370091_20185916.jpg

ほんと勉強になる。

竹林寺納骨堂_f0370091_20190347.jpg


建築に死生感があるのはこのプログラムだからではなく、
堀部さんの建物には住宅でも共通のもの。

竹林寺納骨堂_f0370091_20191009.jpg

詩的な空間になるのは、そうした考えをかたちにする
ことができるからと思う。

竹林寺納骨堂_f0370091_20190733.jpg

この空間の質を、建築の関係者より堀部さんの施主のような感性の
高い人が理解できるというのは、なんだかわかる気がするなあ。
建築してる人は図面を書くときに線が揃ってるとか、図として
きれいとか2次元で物事を考えている人が多い。

木が105角で柱と梁が整理されること、
木と他の部材との取り合いのあり方、
コンクリートも柱が面で勝つこと、
床の目地幅の違いによる空間の流れ、
天井と屋根の属性の分離のための隙間、
塗壁のやわらかさで消すコンクリートの冷たさ、
吸い込み包みつつ空間を切り分けるスロープと階段、

とまあ書き出すとキリがないのだけど、その操作によってどういう
気持ちになったりするかということがきちんと考えられている。

建築は学問であるが故に論理化できない感性は話しにくいけど。
こうした素晴らしい建物をつくれる感性に触れると好きなものを
きちんと理解できる能力があるかということが大事に思える。
アアルトやアスプルンドのやわらかさが建物から感じられ、そこに
ズントーのバランスのとりかたやバラガンのような孤独を感じるのは、
いろんな要素が凝縮されてて見ててほんとうに楽しい。
なんだかいいものばかりはいっているという感じがする。

自分は何を見てきて出すことができるのだろうと、思う。
そんな気持ちを一曲、この歌にのせて。










































by morimoto_a | 2017-01-25 20:32 | 建築家 | Trackback | Comments(0)

いろいろ


by morimoto_a